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‘癌細胞の発生・免疫治療’ カテゴリー

癌細胞の発生・免疫治療

免疫療法の高い壁!  しかし数年先から数十年先にはがん治療のメインになる可能性も?!

■人間の癌細胞を移植されたマウスにも免疫機構があり、リンパ球がいち早く異物(人間の癌細胞)として認識し攻撃するため+免疫活性を有する物質を与えたことも重なり、癌細胞を縮小あるいは排除していたものと今日では考えられています。

■現在は実質的な作用効果ではなかった、という考えが主流となっています。

■患者さんの癌細胞は移植されたものではなく、自分自身の細胞から変化・変異したものであり、癌細胞がリンパ球からの攻撃を逃れ増殖することから、多くの研究者は「免疫活性療法」に否定的となりました。

免疫力は非常に大事なもので、人体の防御機構を担っています。

数十年前はマウス試験の結果から、免疫力を賦活させるとことで、癌細胞を排除できるのではと考えら研究されていました。

当時のマウス試験ではいろんな生殖物を用い、免疫力を高めることで癌細胞の縮小などがみられたことがあり、一時期、研究の対象になったようです。

■実験に使用するマウスは(実験を早める、あるいは寿命や経済性も考慮され)、注射にて人間の癌細胞を移植するということが前提の試験でした。

■その後の臨床データでは、「人体(人間)に応用すると効果が低く」とても治療として使えるものではなかったのです。

■人体臨床データの結果として、免疫力を高めることは非常に大事なものだが、それだけでは癌を叩けないということに多くの研究者が気づきました。

■免疫力を高めるだけの薬剤、または漢方、機能性食品類を用いても、免疫リンパ球は「正常細胞と瓜二つの癌細胞を見分けることができず」がん細胞はリンパ球の攻撃から逃れているのです。

 癌細胞が遠隔転移することからも事実上、免疫システムが攻撃をしていないと考える。
(エビデンス=科学的根拠。 京都大学医学部発表、により実証。)

 異物としての目印がない、免疫リンパ球が仲間の同胞として癌細胞を認識していると考えられる。

 悪性腫瘍の大きさが一定の大きさ以上になると、癌細胞の増殖率(分裂速度)に対して、リンパ球が攻撃をしかけても追いつかないなどの意見もあるようです。

■100億個の活性リンパ球で殺せるがん細胞の数は、おおむね1億個から10億個程度とされています。

■10億個のがん細胞(腫瘍)の大きさは約1cm程度です。

■がん細胞の大きさはわずか10ミクロン(ミクロン=1000分の1ミリ)

■10センチの大きさでがん細胞の数は1兆個になり、5~6兆個になると生存が不可能となります。

これらの結果、「免疫活性療法は効果のエビデンス(科学的根拠)を失い」、国内病院での優先治療方針は、より早く癌細胞を直接死滅させる抗癌剤の使用と共に製薬メーカーの開発競争に至ったようです。

免疫療法は活性自己リンパ球療法、樹状細胞療法などいろいろな種類があります。

現在は活性自己リンパ球療法が主流で全国で100ヵ所程度があるとされ、その多くがこの治療法を手がけている。

1回の治療に要する費用は約26万円だから1コース6回で160万円になる。

CTL療法や、活性自己リンパ球療法に樹状細胞療法を組合わせると、1回37万円の費用が必要で、1コース6回だと224万円となる。

真の治療成績は? 治療実績はどのようなものだろうか。

一般に免疫ベンチャーでは、抗がん剤など他療法と併用で治療を受けている患者が大半を占めており、臨床データには客観性の点で不安が残る。

そのため治療成績についてはあえて非公開にしているクリニックが少なくないが、メ○ィネットグループの場合は、かなり詳細な治療成績を公開している。

それによると、治療前後でCTなどの画像情報が入手でき、病変の評価が可能だった患者数は835名。

そのなかで効果が上がったとされているのは「完全寛解」(8例)、部分寛解(120例)、6カ月以上腫瘍の大きさが変わらなかった「長期不変」(72例)で、有効率は24パーセントと発表している。

一般に抗がん剤の有効率は20パーセント以上で、それ以上ないと厚生労働省から認可されないから、これは免疫療法にしてはかなりの好成績とも思われる。

しかし、抗がん剤の効果判定(レシスト・ガイドライン)には、長期不変は有効にみなされていない。

しかも24パーセントの中には他療法との併用も含まれているので、 実際の免疫療法だけの有効率はさらに低く、10パーセント以下と見てよかろう。

ただし、活性化自己リンパ球療法には、このような腫瘍縮小効果だけでは判定できない、免疫特有の効果もある。

副作用がなくQOLが向上するなど、抗がん剤治療にはない利点があるのも事実だ。

しかし腫瘍縮小という点に限れば、効果はそう高くはないといえそうだ。

自己を過大評価のクリニックは要注意が必要。

「免疫細胞療法を行なっているクリニックの中にはウチがいちばんというところが多すぎるような気がします。

まだ研究段階の域を脱していない先端医療分野だから、実績は控えめに考えるべきでしょう。

どうしてそんなことがいえるのか不思議でなりません」

患者のニーズに根ざしたホンモノの医療を提供してくれるクリニックを見定めるためには、この言葉も有力な武器になるのではないだろうか。

 ■最重要  H14年9月30日 新聞発表   京大医学部発表   がん細胞 「自分は正常細胞」

「偽証明書を破壊し退治」 (マウス試験、抗体を腹腔内に注射)

 癌細胞は、外界からの侵入者でないことを示す「身分証明書」にあたる物質を表面に持つため、免疫システムの攻撃をくぐり抜けており、この身分証明書にあたる物質を壊すとかなりの割合で癌細胞が破壊されることが発表された。

 この物質は「PD-L1」というたんぱく質で、動物の種によって構造に差がある。

 正常細胞のほか、肺がんや乳がんなど、癌細胞の表面にも存在することが今年確認された。

一方、免疫をつかさどるリンパ球の表面には、「PD-1」という読取り機があり、ここに自分の体で作られたPD-L1がくっつくと、リンパ球は「仲間の同胞だ」と認識して攻撃を抑える。

 がん細胞は、正常細胞からかなり変化し通常でない物質が表面に出ているが免疫による強い攻撃を受けないのが特徴。

グループは、リンパ球が一応、がん細胞を不審者として怪しむもののPD-L1という証明書を持ち、他の生物や他人の細胞ほど著しい違いが無いので、攻撃に踏み切れない、と考えた。

 マウス十匹の皮下にPD-L1を持つがん細胞を移植したところそのままだと30日以内に全て死亡したが、PD-L1にふたをする抗体を腹腔内に注射した場合は、十匹とも40日以上生き延びた。

うち六匹はその後死亡したが、四匹は完全に治った。

また読取り装置のPD-L1を生まれつきリンパ球に持たないマウスでは、がん細胞を移植しても100%治った。

 PD-L1を壊すと、正常細胞の証明書もなくなるが、リンパ球は、自己の正常細胞を攻撃しないよう胎児期から訓練されている。

 つまり証明書がなくても「顔パス」が利いていて攻撃を受けないわけで、実験の期間で副作用は見られなかった。

ただし長期に及ぶと自己免疫疾患を起こす可能性はあるという。

生来的にはDNA解析が進むにつれ、遺伝子治療が最有力の治療法となるであろうとの考えが多くの医師、研究者に支持されているようです。

しかし、これにはまだ、数々の試験、薬剤開発、応用、臨床試験などでかなりの時間が必要です。

癌細胞には、 初期癌、再発癌、抗がん剤投与後の薬剤耐性癌、放射線耐性を持った癌があり、まだまだ研究解明が必要です。

■最重要  現代医学治療の現状を踏まえ、患者さんへの治療として一番の近道は、

■癌細胞のみを直接的に死滅させ、正常細胞には安全且つ副作用(悪影響)のない薬剤開発(天然成分など)。
■免疫リンパ球が癌細胞を異物として識別出来るような物質の開発。

などに研究が注がれています。

■新聞、雑誌、書籍などで「免疫力を高めて○○に勝つ」などという文章に惑わされないよう参考にして下さい。

 

 

 

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